より多くの人員や予算を持つ競合に、限られたリソースの中で最大のパフォーマンスを発揮し、打ち勝つためには何が必要なのでしょうか?常に難しい問題に立ち向かわなければならないマーケティング実務者にとって、積極的なテクノロジーの活用は急務のはず。ブランドを管理し、消費者や競合を知り、自らの生産性を向上させる25の無料Webサービスを用途ごとにまとめて紹介します。
自身が担当しているブランドに関して、マーケティング実務者は常に最新の情報を取得する必要があります。Google Alertを使えば特定のキーワードを含んだ最新のニュースやブログ記事などのコンテンツを1日、又は1週間に1度のメールで受信することができます。自身が担当するブランドだけでなく、競合ブランドのモニタリングも可能です。
顧客の声をリアルタイムで把握することもとても重要です。Twitter Searchで自身が担当するブランド名を検索するだけでもたくさんの声を拾うことができます。また、Topsy Advanced Searchを使えば、特定のURLに対するつぶやきを拾うこともできるでしょう。キャンペーンやコンテンツの話題のモニタリングが有効です。
消費者を知る
現代の消費者は、知りたいことや欲しいものはまず検索します。その検索内容を知ることで、消費者のニーズは手に取るようにわかるのです。Google Keyword Toolを使って、どのようなキーワードが毎月どれくらい検索されているかを知ることができます。自身の担当するブランド、ブランドの属するカテゴリー、そして関連するニーズについては把握しておくべきでしょう。
Google Insights for Searchでは、これらの検索の詳しい動向を知るためのツールです。また、Youtube Keyword Toolでは消費者がどんな映像を検索しているかを知ることができます。
既に国内ユーザー数が1,500万人を突破したFacebookからも消費者の貴重な情報を得られます。Facebookの広告作成画面ではデモグラフィックやサイコグラフィックからターゲットのユーザー数を知ることが可能です。その増減から、特定のデモグラフィックが持つインタレスト(興味・関心のある事柄)などを知ることもできます。
また、自由に更新できるWebサイトがあれば、GoogleAnalyticsのウェブテスト機能を用いて、効果的なバリュープロポジションのスプリットテストを行うことができます。
自社のWebサイトをモニタリングする
Webサイトの運営・管理を担当している場合はその稼動状態やリンク切れなどを把握しておきたいものですが、常にチェックするのは非現実的。UptimerRobotは、5分おきにWebサイトが稼働しているかをチェックし、稼働していない場合にはアラートを送ってくれる便利なツールです。Xenu’s Link Sleuthは、リンク切れを自動的に見つけてくれる無料ツールです。
競合のWebサイトを知る
競合ブランドについては上記のブランドモニタリングやキーワードツールなどから知ることができますが、競合のWebサイトを分析するツールも多く存在します。
Hubspot Marketing Graderを使えば、競合のWebサイトが集客やコンバージョンに用いている施策を調べ、解析することができます。Ferret SEO Checkを使って、キーワードに対するWebサイトの検索順位を調べましょう。先ほど紹介したGoogle Keyword Toolと併せて使用すれば、競合サイトのSEOに対する戦略がわかります。
また、Google Keyword Toolに競合サイトのアドレスを入力すれば、どのようなキーワードに対して表示されているのかがわかります。Website Explorer(Windows限定)を使えば、サイト内の全てのページを一覧することが可能です。
更にAlexaを使えばおおよそのトラフィックを比較することもできます。データは必ずしも正確とは言えませんが、複数の競合を比較し、ベンチマークを設定することには有効です。(9月時点で、より詳しい情報を提供していたGoogle Ad Plannerの情報表示はGoogleディスプレイ広告ネットワーク内サイトに制限されています。)
アンケートを実施する
相手のメールアドレスさえあれば無料でアンケートを実施することも可能です。Google Driveのフォーム機能やSurvey Monkeyを使えば、簡単にアンケートフォームを生成し、メールで送信することができます。
Facebookページがあればファンに対して投票形式のアンケートを簡単に行えます。ステータス投稿画面から「クエスチョン」を選択し、「回答の選択肢を追加」しましょう。
生産性を向上させる
マーケティング実務者にとって、自身やチームの生産性を向上させることが重要であることは言うまでもありません。
Basecamp(45日以降は有料)を使えばプロジェクト毎にタスクリストを作り、社内外を問わずチームメンバーにデッドラインを付けてアサインすることができます。必要な資料などもディスカッションとして一箇所にまとめられ、メールのアラートやリマインダーなどを通じたスムーズなプロジェクト進行が可能になります。自身のタスク管理だけであれば、remember the milkなどのツールが使いやすいでしょう。
Evernoteを使えば、スマートフォンなどで常にアイディアの管理ができるだけでなく、カメラを使って撮影した資料の画像を後にテキストで検索もできて便利です。
FreemindやMindomoを使えば、簡単にマインドマップを作ることができます。
FocalFilerを使えば、ソーシャルメディアやニュースサイトへのアクセスを一定時間制限し、業務に集中する事ができます。更にe.ggtimerを使えば、1タスクにかける時間を設定することもできます。
以上のように、マーケティング実務者は様々な無料のWebサービスを活用することで、必要な情報を得て、労力を軽減することができるのです。活用することにリスクやデメリットは存在しません。まずは上記のサービスの中から使えそうなものを実際に試してみてください。